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2011年11月13日 (日)

今は未だ

元々いろんな事にやる気なく生きている私ではあるけど、
最近とみにぼんやりしている。
それにはきっと、晩夏から初秋の1ヶ月半の間に失ったモノが
大いに影響しているのだと思う。

私はこの秋、2つのモノを失った。

一つは仕事。
とても気に入っていた職場は契約の更新がなされずに9月で終了した。

もう一つは、黒いお嬢こと、我が愛犬ラズリ。

あの日々の出来事をまだうまく文章に出来る自信は無いけど、
出来るだけ感情を切り離して書いてみようと思う。

お盆の頃から、ラズリは何となく元気が無かった。
そしてとうとう餌を食べないという異常事態をむかえ、
8月23日に動物病院に連れて行く。
以後、週に2回ペースでの病院通いが始まった。

血液検査、レントゲン、エコーなどを行って、
どうやら胆道が炎症しているようだという予想は出来たモノの
注射や飲み薬では改善が見えなかった。
日帰り入院を3日して、時間のかかる抗生物質等の点滴も行ったけれど
全く効果は見えなかった。
その時点で2週間ほど経過していた。
そしてその間に私は仕事が9月末日で契約終了という事を告げられていた。

開腹してみないとこれ以上は原因が分からない状態だったけど、
その時点でラズリは激しい貧血を起こしていて、
手術には耐えられないほど体力が落ちてしまっていた。
たとえ開腹して原因が分かったとしても
恐らく癌系の病気だろうと獣医さんは予想していた。
もういつ意識が混濁して呼吸が止まってもおかしくないとも言われた。

とにかく下血がひどく、真っ赤なタール状の便を日に何度もした。
抗生物質をやっているため、尿の量も大量だった。
苦しそうな荒い呼吸をしていた。
貧血の所為で自力で立つことも出来なくなり、
トイレには介助が必要になっていた。
夜中に何度もトイレに起きた。
日中は留守にするのでおむつをしたけれど、
気持ち悪かったんだと思う。かじって破ってしまっていた。
だから毎日、帰宅したらまず汚物の掃除をし、ラズリの体を洗った。

26kgあったラズリの体重は20kgに落ちてしまっていたけど、
それでも抱きかかえての移動は大変だった。
餌を食べないので、ドライフードをお湯でふやかしてドロドロにしたモノと
人間用だけどペットにも大丈夫だという、免疫力を高めるかなり高価なサプリを混ぜて、
高栄養のヤギミルクも混ぜて、
強制的に口に流し込んで食べさせていた。

当時、職場は節電対応のために土日出勤、月火休みというシフトだった。
それ幸いと派遣営業は次の職場の面接を月火にバンバン入れてきた。
こちらの予定はお構いなしだった。
私はラズリのためにあまり時間を割く事が出来なかった。

9月中旬を過ぎた頃、高価なサプリの影響か、たまたまなのか、
ラズリの下血が止まり、貧血状態も回復してきて
また自力で立てるようになってくれた。
トイレも自分で行けるようになったので、
体力的にも精神的にも私の負担はかなり軽くなった。
それでも食欲は戻らなかったけど。

そして同じ頃、次の職場も決まった。
3社面接したうちの1社だった。
ただし、自宅から通うのではなく
西宮の実家から通うというのが派遣会社の条件だった。
調べてみたら自宅から1時間半位で通えなくはないのだけれど、
交通費等の都合で派遣会社が許してくれなかった。
(そのあたりの話し合いは、現在も続行中。
半年契約の職場なので、少なくとも今契約期間(来年3月まで)は、
実家からの通勤だ。)

そこで少々問題が発生。
実家の母には居候させてもらう事の了承を得ていたのだけど、
ほぼ寝たきりになっているラズリを受け入れることを拒否されてしまった。
仕方が無いので派遣会社には嘘をついて
実家ではなく自宅からこっそり通勤しよう、と決心していたのだけど…。

9月27日、職場の女子達が送別会をしてくれて楽しい気分で帰宅すると、
ラズリはトイレを置いていた部屋で倒れていた。
その様子は朝別れた時とは全く違っていた。

焦点の合わないギラギラした目は見開かれていて、
抱えあげても立てず、にもかかわらず手足をバタバタさせてもがいた。
身体は何だかぐにゃぐにゃだった。
もう、ラズリはここには居ないのか、と思った。
やっぱり本当にもう駄目なのだなと、思った。

翌日は職場の私の送別会があり、
一応主賓である私がキャンセルする訳にもいかない状態だった。
「もう辞めるんだし、そんな気を使わないでも良いのでは?」と
言ってくれる女子も居たけれど、
何だかそれはとても社会人として、大人として許されないような気がして
私には欠席する事が出来なかった。
その自分の行動を後悔していないと言えば嘘になるけれど…。

帰宅すると、ラズリは冷たくなっていた。
そう、冷たくなっていた。
だから飲み会を無視して帰って来たとしても
きっと看取ることは出来なかっただろう。
どの道間に合わなかったのだ、そう思う事にした。

今でも考えてしまうのだけど。
なぜあの日、飲み会を欠席しなかったのだろう。
なぜあの日、仕事を休んでしまわなかったのだろう。
なぜ私は…。

翌日帰宅後、裏山にラズリを埋葬した。
大きな犬を埋める穴を掘るのは結構大変なんだけど、
つるはしを買って来て掘った。
真っ暗な中、車のヘッドライトを照らして穴を掘った。
今、何が出てきたら一番怖いかといったら、
それは人間だろうなぁ、などと考えながら穴を掘った。
ラズリは先代の犬のお墓の隣に埋葬した。

ともかくラズリは9月28日に逝ってしまった。
まるで見計らったかのように
10月からの私の新生活の負担にならないように逝った。

10月1日にラズリの食べなかった、大量に残ったドライフードを
動物病院に寄付した。
2日は灰色姫(猫)と供に実家へ移動し、
3日から新職場で働いている。

気が付けば実家での居候生活も1ヶ月半になろうとしているけど、
この間を表現しようとするならば、
「現実感が無い」
この一言がぴったりだと最近思い至った。
現実感を取り戻すには、まだまだ時間はかかると思う。

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